「人はどんどん増えるのに、育成の仕組みが追いついていない──」
株式会社MIMIR(ユーザベースグループ)でリサーチ部門リーダーを務める佐藤成美さんは、急成長する組織の中でそんな課題に直面しました。
案件対応に追われ、目の前の事象に引っ張られる毎日。だからこそ、「起きている事象にとらわれることなく、論理的に整理して解決策を見い出してくれる外部の視点が必要だった」 と振り返ります。
そこで出会ったのが、AMARIELLE(代表・持丸真理子)の支援。
AMARIELLEが法人化する前から約2年に渡り、リーダー育成や組織マネジメントに伴走するなかで、着実なリーダー輩出やマネジメントコスト削減といった成果を実現しました。
本記事では、佐藤さんの実体験を通して、急成長組織における“再現可能な型づくり”のヒントをお届けします。
🧩課題
急成長に伴い
・リーダー育成の仕組みが未整備
・人材の成長支援が属人的
・マネジメント負荷が増大
🧭アプローチ
・外部メンターとして壁打ちを実施し、課題を言語化
・リーダー育成プログラムの設計と伴走支援(1on2セッションなど)
・プロジェクトマネジメントの仕組み化(PJT化フロー整備)
・評価基準やコンピテンシーの見直し・運用支援
🎯効果
・管理職未経験から2名のリーダー任命を実現
・目標設定MTGの時間を約1/3に短縮(マネジメントコスト削減)
・スキルの見える化・育成体系の整備
・「属人的」から「再現性のある育成型組織」へ変化
急成長ベンチャーの裏に潜む“組織の壁”とは?
―― まず、御社の事業や組織の特徴を教えてください。
佐藤成美様:弊社はエキスパートネットワークサービス事業として、クライアント向けにはSpeeda Expert Research、エキスパート向けにはNewsPicks Expertというサービスを運営しています。をやっていて、「経験知に価値を与える」をミッションに掲げており、人の経験そのものに価値があると考えて、それをクライアント企業の事業課題の解決に活用いただいています。
私が入社した3年前、リサーチ組織は20人くらいでしたが、今は3倍程度に拡大しています。営業・マッチング・リサーチが入り混じるので、いろんなスキルが求められる組織ですね。
―― リーダーになったとき、どんな課題やモヤモヤがありましたか。
佐藤:人に関しては、成長支援が体系化されていなかったこと。事業に関しては、スケールに向けた標準化がまだ弱かったことです。人はどんどん増えるのに、育成も仕組みも追いついていない状況でした。
―― そこで外部支援を入れようと考えたのですね。
佐藤:そうなんです。私自身がリーダーとして日々案件に追われる中で、どうしても目の前の事象に引っ張られてしまう。だからこそ、起きている事象にとらわれず、それを論理的に整理して解決策を見い出すという点で、外部の視点が必要だと感じました。
なぜ数あるコンサルからAMARIELLEを選んだのか
―― 数ある支援会社の中で、なぜAMARIELLE(持丸)にお願いしようと思いましたか?
佐藤:まずは事業解像度が高いことが理由です。もともと紹介業をされていた経験もあって、私たちの事業の“リアル”を理解してくれるし、キャッチアップがすごく早いんです。
―― 実際にやり取りをしてみて「やっぱり違うな」と感じた瞬間はありましたか?
佐藤:ありましたね。一般的なコンサルだと、どうしても“机上の空論”っぽくなることがあるんですけど、持丸さんは現場のリアルに寄り添った会話をしてくれるんです。だから「うちの実態をわかってもらえてる」とすごく安心できました。話していても、すぐに本質にたどり着ける感覚があったのは大きかったです。
2年間で実現したリーダー育成と組織マネジメント改革
―― 最初に着手したのはどんなことですか。
佐藤:まずは壁打ちを重ねて、論点や優先順位を整理しました。そのうえで、リーダー育成とプロジェクトマネジメントの仕組みづくりを同時並行でスタートしました。PJT化のフロー整備や基礎スキルの「思考の筋トレ」的な取り組みを導入して、アウトプットのばらつきを減らしていきました。ここは今でも大きな財産になっています。
―― 印象に残っている取り組みはありますか。
佐藤:やっぱりリーダー育成ですね。結果的に2名のリーダーを輩出できました。特に最初の方のケースが印象的です。その方はとても真面目で、PDCAをコツコツ回すタイプ。でも、リーダーに任命するにはもう一段階の成長が必要でした。そこで、私と持丸さんの1on2で3か月間伴走したんです。
私からは現場目線で、持丸さんからはより客観的で体系的な視点でフィードバックする。それぞれ違う角度から関わることで、対象者の方がスムーズにリーダーを任命できました。任命後も3か月フォローを続けて、一歩一歩着実に役割に適応できるようにしました。
―― その際、現場ではどんな変化がありましたか。
佐藤:若いメンバーが多く、リーダー経験のある人が少ない中で、「着実にリーダーとなるステップを踏めるんだ」と周囲に見えたのはすごく良かったです。対象者本人も、前職ではトップダウン型の組織しか経験がなく、最初は戸惑いがありました。
でもリーダーとして関わる中で、会議をファシリテーションしてメンバーの意見を引き出し、ボトムアップで事業を前進させるような動きが強みになっていったんです。その変化は、見ていて頼もしかったですね。
―― 取り組みを通じて、難しさや気づきはありましたか。
佐藤:はい。人の成長支援は短期的に完結するものではなく、長期的に続けることが大事だと実感しました。3か月で“変わったね”と感じる瞬間もあるんですが、それを継続して定着させるにはもっと長い時間が必要です。
一人ひとりと本気で向き合い、考えをすり合わせながら進める必要がある。個人でも大変なのに、組織全体となると本当に難しい。だからこそ、育成プログラムと制度設計を両輪で進めることが重要だと学びました。
数字と現場の声でわかる“再現可能な成果”
―― この2年で、どんな変化が起きましたか。
佐藤:まず、人の成長支援が体系化されてきたのが大きいです。今までは属人的で曖昧だった育成が、プログラムや仕組みとして形になってきました。
具体的には、リーダーの育成、評価基準の運用整備、スキルの見える化、さらに実態にあわせたコンピテンシーの刷新です。加えて、メンバーの基礎スキル育成として、PJT化のフロー整備を進め、標準化や再現性を高められました。
―― 数字や事実で表せる成果はありますか。
佐藤:はい。管理職未経験から2名のリーダー任命が実現しました。任命に至るプロセスが整理され、着実に育成できることが証明できたのは大きいです。
それから、マネジメントコストの削減も成果の一つです。目標設定に関するすり合わせミーティングは、従来の約3回分を1回にまとめられるようになり、会議時間はおよそ1/3に短縮しました。3時間かかっていたものが1時間で終わるようなイメージです。現場にとっては大きな負担軽減になりました。
―― メンバーやリーダーからはどんな声がありましたか。
佐藤:リーダー育成対象者からは「自分のやるタスクの整理によって自信が生まれた」という声がありました。また、「コンピテンシー(行動基準)も実態に沿った形に見直されて、業務ステップと結びついたものになった」という意見も出ています。
若手メンバーが多い中で、任命ステップを実際に踏んでいく事例が見えるのは、組織全体に安心感を与えてくれました。
―― ご自身にとっての変化はありましたか。
佐藤:正直、一番変わったのは私自身だと思います。持丸さんとの壁打ちで、漠然としていた考えが整理され、体系化されるようになりました。さらに、一緒に言語化することで、学びが自分の“引き出し”や“技”になっていく感覚があります。
困ったときには、一般論を踏まえた対応策を教えてくれる一方で、私自身の意見もしっかり聞いてくれる。だからこそ、自分の発想の外に出て新しい視点を得られる。それが、リーダーとしての成長に直結していると実感しています。
メンターとしての存在価値 —— 共感と客観性で背中を押す
―― 持丸の存在をどのように感じていますか。
佐藤:私にとってはメンター的な存在です。共感してくれる一方で、客観的に整理して次の一手に落とし込んでくれる。その両方があるから心強い。
近くに共感と客観性を兼ね備えた人がいるかどうかで、自分のセルフコントロールの質も変わると思います。
―― 同じように悩む経営者やリーダーへ、一言お願いします。
佐藤:リーダーの大変さは「人との関わりの繊細さ」にあります。だからこそ、共感と客観性を持つメンター的な存在はとても大事。背中を押してもらいながら、組織に合った“再現可能な型”をつくっていくといいと思います。外部から先行事例やトレンドを聞けるのも心強いですよ。
まとめ
株式会社MIMIRの佐藤成美さんが語ってくださったのは、急成長する組織の中で「人の育成」と「仕組みづくり」を両立させる難しさ、そして外部メンターの支援がもたらす価値でした。
AMARIELLEの関わりによって、
- 管理職未経験から2名のリーダー任命
- マネジメントコストの削減(会議時間が1/3に短縮)
- 実態に沿った評価基準の見直しや育成の仕組みの整備
といった成果を実現。佐藤さん自身も「共感と客観性を持つメンター的存在」としての支援を強く実感しています。
急成長組織における“再現可能な型づくり”は、一人で抱え込むには難しい課題。
だからこそ、外部の知見と伴走が大きな力になるのだと思います。

株式会社 MIMIR
| 設立 | 2017年 |
| ウェブサイト | https://mimir-inc.biz/ |

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